小児の肺炎球菌感染症
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● 小児の肺炎球菌感染症

肺炎球菌による感染症で、小さな子どもがかかる重大で命にかかわるVPDです。 子ども、とりわけ2歳以下の子どもは肺炎球菌に対する免疫がほとんどなく、小児の肺炎球菌感染症は重症化することが多くなります。高齢者もかかりやすい病気です。脳を包む膜にこの菌がつく細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)や菌血症(きんけつしょう)、敗血症(はいけつしょう)、重い肺炎や細菌性中耳炎などの病気を起こします。

小児用肺炎球菌ワクチン導入前の日本では肺炎球菌による細菌性髄膜炎は年間200人くらい発生していました。潜在性菌血症をもっとも起こしやすいのが肺炎球菌です。潜在性菌血症は、高い熱以外に症状がないのに、細菌のいるはずのない血液の中に細菌が増えている状態のことで、菌血症から細菌性髄膜炎などになることがあります。ワクチン導入前の日本では年間約18,000人の子どもが菌血症にかかっていました。

一方、欧米では 2000年頃から子どもにも有効な7価小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)が使用されて、かかる子どもが激減しています。

肺炎球菌感染症は高齢者を含めて誰もがかかる危険性のある感染症ですが、集団保育の子どもは2~3倍かかりやすいと言われています。
● 症状や経過
肺炎球菌がのどなどから体に入って発症します。 細菌性髄膜炎になっても早期の症状は発熱と不機嫌くらいで、血液検査をしてもかぜと区別ができないことも多く、早期診断が難しい病気です。その後、ぐったりする、けいれん、意識がないなどの症状が出てきます。診断がついても、抗菌薬が効かない耐性菌が多く、治療は困難です。

肺炎をおこした場合は、ウイルス性肺炎と異なってたいへん重症になります。中耳炎の場合は、耐性菌が多いので重症で治りにくくなります。
● 重症になると
基本的に、上記のように重症になります。髄膜炎による後遺症として、発達・知能・運動障害などのほか、難聴(聴力障害)がおこることがあります。 肺炎球菌による細菌性髄膜炎は、死亡が7~10%、後遺症率は30~40%とヒブによる髄膜炎に比べて死亡と後遺症の比率が倍くらい高くなります。ヒブによる髄膜炎と同じで、後遺症がなく治ったと思われた子どもが、中学生頃になると軽い知能障害がはっきりしてくることもあります。
● 予防は?
小児用肺炎球菌ワクチン(定期接種・不活化ワクチン)で予防します。日本では、2010年2月に欧米から10年遅れてプレベナーが発売になり、2013年度から定期接種で受けられるようになりました。生後2か月から9歳まで(10歳未満)、とくに 5歳になるまでのお子さんはすぐに受けるようにしてください。肺炎球菌による髄膜炎の起こりやすい生後6か月までに初回3回の接種を済ませておくようにしてください。

ワクチンの接種回数は初回を接種する月齢・年齢により異なります。生後2か月から6か月までに初回接種をはじめれば合計4回です。7か月から11か月は3回、1歳代は2回、2歳から9歳まで(10歳未満)は1回です。詳しくはワクチンの説明を見てください。

かかった人の半数が1歳前です。決して接種回数が減る1歳まで待たないでください。そして、病気が重いだけでなく早期診断が難しい上に、抗生物質(抗菌薬)が効かない菌も多いので、生後2か月になったらすぐに接種します。生後2か月からヒブ、ロタウイルス、B型肝炎ワクチンと同時接種で開始して、3か月からはさらに三種混合(DPT)ワクチンを加えて同時接種で受けるのがおすすめです。

※「Know VPD」より引用    

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